僕にとってバンドとはなんだろう。音楽的見地における札幌ってなんだろう。
僕はバンドマンじゃないしバンドウーマンでもない。札幌のしがない高校生だ。しがなすぎる高校生だ。見れば思わず「しがねぇ~~~」って言っちゃうくらいしがないのだ。
音楽をただ貪り食うだけの、ともすれば「消費者」である僕にとってのバンドって、札幌ってなんだろう。
僕は、人種で言えばライブハウスを怖いという人種だった。だったというか、今もまだ少しそんな部分はあるけれど、今はだいぶ慣れてきたほうだとは思う。
まあ髪の毛の色凄い人いたら身体の体積半分にして道譲るんだけど、
で、なんで怖いんだろうってちょっとだけ考えた。考えて、なんだか結論らしきものが出た。
なんとなく、の範疇の話だから気にしないで欲しいけど。この話はレポの最後にでも少しだけくっつけておこうと思う。
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「吾亦紅(われもこう)の花から」。
僕は今回このライブに参戦させていただいた。
端的に言えば「一生忘れられない最高の夜」。端的に言ってもありふれた言葉過ぎる。
だから端的に言わないがためのこのブログだ。「ありふれてんなぁ」と思ったそこの君にこそ、このブログは読んで欲しい。
じゃあ端的に言わなければ…
さて、端的に言わなければの話をさせてもらおうと思う。端的に言って欲しくなかったそこの君、君から、少し時間をいただこうとおもう。
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注意!
このブログの筆者は音楽経験ゼロです。「まさか…あんな高度なコードが弾けるなんて…」っていうプレイイングも「ぎたーうめー^^」で片付けたりしてるかもしれません。あらかじめご了承ください。
あと、今回の「吾亦紅の花から」は考査一日目で、二日目に英語表現のテスト控えてたんですよね。で、英語表現のH矢先生っているんですけど、
あ、こんな感じの顔してる人です。その人に僕落単させられそうになってるので試験勉強のため今回の企画、トリアグラムさんで帰ってます。だからもういわば
「吾亦紅の花から」の
「吾亦紅n」
くらいで終わっちゃってます。
だからタイトルに「レポ」って入れてません。なんかこう、半分しか見れてないのに堂々とレポなんていえません。ごめんなさい演者さんごめんなさいスガタ。
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muguet さん
オープニング・アクトを務めたのがこのmuguetさん。
演奏力・歌唱力・選曲ともに申し分ないセンスで、初っ端から僕は度肝を抜かれた。
このバンドの魅力は一筋縄で語れたもんじゃない。
まず、僕がはまったのはドラム。ドラムのひでとさん。高い演奏技術と、それどころじゃない絵音感。Twitterのアイコン確認したら全然髪型ちがくて、ホントにこれDrのアカウント?ってなったし、現に今もう一回確認してきました髪型全然違う。
ただ本当に技術が高い。しかも楽しそうに演奏する。
僕はドラムやベースといったリズム隊大好きマンなので、めっちゃ楽しそうなドラマーとかベーシストは見てるだけでうおぉぉうってなる。うおぉぉうって。
次に、ボーカルの名雪さんの歌唱力もえげつない。縮めてえげい。い。
東京事変や椎名林檎のコピーをしていたけれど、往々にしてそれらの歌は難易度が決して低いとは言えないものばかりである。
それを見事に歌ってのけた、どころか、完全にmugeutのものとして昇華させている。
歌声もよく響くし、肺腑によく刺さる。
一緒に来ていた友人が名雪さんかわいいと言っていたので、「ハロウィンかなんかで猫耳つけてたはず」って教えてあげたら、「ハロウィンに戻るわ」と言っていた。タイムマシーンでも作るのかなアイツ。
もしかしたら近々知り合いからノーベル物理学賞受賞する奴が出るかもしれないけれど、そしたらmugeutさんのおかげだとおもう。
選曲もバリバリやばかった。mugeutさんは初めて見たのだけれど、セトリクッソよかったからみんな聴いたほうがいい。
残念ながらこのライブは「もう二度とはやって来ない」最高の夜の話であり、それは既に終わった話なので、軽くネタばれさせていただく。
まず東京事変の透明人間。(本人のライブ映像で「最後の曲さ、」って言っていたのをオマージュしてか「最初の曲さ、」と言ってイントロを演奏したのは本当に胸アツだった)
そして椎名林檎の丸の内サディスティック。
・・・このままの流れでいくのか?と思って、まあそんなわけない。
「最後の曲は今までと違って、アップテンポで盛り上がれる曲になってます」
「お?」
「それでは聴いてください」
「チェリチェリボム!!!」
「!?!?!?!?!???!www」
うわ、なんかブログの雰囲気が全体的になんJっぽくなったけどまあいいや、とにかくビックリなわけです、神セトリなわけなのだ。
さっきまで「マーシャルの匂いで飛んじゃって大変さ 毎晩絶頂に達しているだけ」(丸の内サディスティック)
とか言ってたのに、急に!?急にTwitterでヘビメタで遊ばれてるあの名曲にシフトするの!?
もう盛り上がるわけだ、これは反則だ。
あとAWAKEぶりにあんじきとあえたし、AWAKEぶりに見れたなりたさんは相変わらずベース鬼かっこよかったです惚れました。(唐突な内輪話)
magnetって読んでてすみません。フランス語で「つぐみ」という意味、mugeutさんのTwitterはこちらから!
SULLIVAN's FUN CLUB さん
初めてサリバンを聴いたのは、17才という曲だった。
そのとき僕は16才で、今も16才なんだけど、17才になったら絶対僕はこの曲を一番最初に聴こうと、初めて聴いたとき何に誓うでもなくそう思った。
それから夏のライブで初めてサリバンを生で聴いて、なんだか泣きそうになった。
かっこいい人がこんな近くにいたなんて知らなかった。
新曲DOORが発表されたとき、僕は修学旅行中だった。データ量を気にせず貪り聞いた。今でも神戸の景色とDOORのイントロが、脳裏から焼き付いて離れない。何の話だってね。
それから一月程経って、今回の企画「吾亦紅の花から」である。
新曲DOORは控えめに言って毎日聴いていた。お風呂に入るとき、顔洗い歯磨きのとき、不意に眠れない夜…。もし生で聴けたら死んじゃうんじゃないかと思ったし、実際死に近いところまでの鮮烈な衝撃を受けた。
さて前書き、もったいぶりはこれくらいにして、ライブはどうだったかって話をしなきゃだ。
SULLIVAN’s FUN CLUBのライブはやっぱり楽しい。
「ライブハウスって怖い…死んじゃう…どこで手あげればいいの?」
って方にこそ経験して欲しいライブがそこにある。
確かに、ライブハウスは怖い、と勝手にイメージを抱いている方も多いだろうと思う。でもよく考えてほしいんだけど、ライブハウスがただ怖いだけの場所ならそれはメキシコのスラム街となんら変わりないし、そんなところに人が集まるわけないだろ。
ライブハウスにはいつも最高のバンドが最高の音楽を用意してそこで待っていて、君が行く気にさえなればいつだって君は最高の夜を経験することができるのだ。
僕はそんな最高の夜を用意できるバンドを少ないながらいくつか知っているけれど、そのひとつに絶対の自信を持って「サリバンなら君の人生をすこしくらい捻じ曲げてくれる!」とオススメできる。
何よりヨシダレオ氏作詞作曲の音楽の数々、これが最強に良い。
マイクを通して爆音で我々の心臓を「SULLIVAN's FUN CLUB」という名のナイフで強く引き裂く。今回もそんなように僕は引き裂かれてきた。
ギターをもって縦横無尽に暴れまわるヨシダさん。その姿は最高にかっこよい。
「ボーイズ・ドント・クライ」という曲で僕は少し泣きました。「ボーイズ」なのに。
ヤダさんとタダさん(なんか語感悪いですけどごめんなさい)の演奏技術もサリバンにはあってはならなくて、あのギターのひずみや、あの静寂や拍は間違えなくサリバンにしか作れないし、サリバンはほかのどこにも存在していないことの証明になっている。
新曲「DOOR」がいつ来るのかなとワクワクしつつ、身体をサリバンの音楽に委ねながら待っていたら、突如ギターやドラムの轟音の中からゆっくりと、聞き覚えのある歌詞が、ゆっくりと、歌い上げられてきた
・・・「iPodnano 握りしめ 逃げ出した 夏の午後
世界はまだ 僕以外で回ってる」・・・
この演出は正直神がかっていたと思う。本当に鳥肌がとまらなくて、軽く二、三回死にかけた。
で、DOORが演奏し終わって、この曲でトリだったのかなあ、17才も聴きたかったなあと思った瞬間に、唐突に17才のイントロが聞こえる。
あれを神セトリといわずしてなんと言うんだろう……麻薬…?かな…?
うん、サリバンはマリファナであるし、
サリバンは僕のヒーローである。
「17才」と、新曲「DOOR」はこちらから。
アーンド、SULLVAN's FUN CLUBさんのTwitterはこちらです。
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トリアグラム さん
ではない。(断言)
僕も物書きの端くれの端くれなので、知らない言葉があるとすぐ調べたくなる、のでバンド名でわからない言葉があればすぐ調べるんですけど、トリアグラムの語源がなんなのかめっちゃ気になる。
っていう話はどうでもいいとして、「吾亦紅の花から」の話に戻る。
ツイ廃一歩手前の僕は、トリアグラムの名前をツイッターで何度かみかけたことがある。そのたびにトライアングルみたいなアイコンを見ていた。なんかセンスに溢れたバンドロゴだなあと思っていた。
そんなトライアングルを、まさかライブハウス一面に投影された照明でみる日がくるとは、思ってもみなかった。
僕の記憶違いでなければ、一曲目!一曲目にそんな感じの演出がかかって、おうわコイツはすげぇや、って思ったのを覚えてる。
初見なので、トリアグラムがどんな音を鳴らすのか、どんな音楽を奏でるのか、一曲も知らない。だけれど、身体は彼らの音楽に揺らされる。
知らない音楽というのは、期待と不安において、往々にして「がっかり」と裏切られることが多い。
でも、トリアグラムはそうではなかった。
爆音で響く知らない歌は確かに僕の鼓膜を揺らし、僕の脳裏に確かに記憶を刻みつけた。
このトリアグラムさん、しかもまだ高2世代である。まだまだ化ける。更に躍進する。
僕はトリにやった「ウォーリー」という曲が好きである。
かっこいい曲だった。高い演奏技術と魅せるライブパフォーマンス、この人たちは本当に楽しそうに音楽をするなあと思うし、そこに憧憬さえ感じるのだ。
バンドの話で年齢や世代を持ち出すのはナンセンスなのはよくよく承知の上で言うけれど、同い年なのに、同世代なのに!って思う。あんなにカッコいい曲が作れて、あんなにライブハウスの中で輝いてるのは、それはそれはもう相当羨望なわけである。
半年後には、この高2世代のトップを牽引していく可能性が十二分にある。そんなバンドだから、皆さん要チェックなのである。
フォローしろ。つべこべ言うんじゃない。
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おわりに
さて、冒頭の質問に僕なりの答えを出そう。
「僕にとって、(札幌の)バンドとは何か、音楽的見地における札幌とは何か」
答えは…
なんでもない。
呆気ないしドライなようだけれど、本当に「なんでもない」。
札バンがなくても飯とお金と友達があれば生きてけるし、ライブハウスに行かないほうがむしろお金だって溜まる(交通費だってバカにならないしね)。
「なんでもない」けど、それでもライブハウスに向かう。そして向かう人たちがいる。それはやっぱすごいことなんじゃないかと思う。
ライブハウスは何故怖いか、それは
「時間とお金と労力の全てを賭して、バンドに賭けている人間が多くいるから、気軽に触れてはいけないようなシビアな世界がそっち側にはある」ような感じがするから。ではないかと僕は勝手に思っている。
でも僕らはバンドを見るひとたちだから。
聴く人がいて、演奏する人がいて、その一対で音楽だ。
基本はそれだ。だから、僕らは音楽に対してオープンで!こう!!自由であっていいんじゃねえかと思う。し、そんな初参戦者を暖かく迎合することからサッポロの活性化は始まるんじゃないかって思う。ガハハ!!何いってんだってな!!ガハハ!!
とにかく最高の夜だった。
スガタに「レポに何かいたら良い?」って聴いたら「出演者の事書いて!」って言われたけれど、やっぱりスガタのことも書いておく。
スガタへ、こんな飛び入りみたいに参加したやつもスタッフとして認識してくれてありがとう。最高の企画でした。僕にできることはこれくらいしかないです。
みんな~~~~スガタ企画は一生忘れられない夜だぞ!!!次のスガタ企画、俺呼ばれなくても行くからな~~~~~、むしろ呼ぶな~~~~いや呼べ~~~~
※テスト期間を除く
本当に。
スガタ企画「吾亦紅の花から」。最高だった。こんなことしかできないけれど、みんな、次回のスガタ企画には大注目だ。
こんな感じで、「吾亦紅の花から」感想文はおしまいである。
お読みいただいてありがとうございました。
おしまい