まえがき
いや、いやね。別に僕は懐古厨じゃないんだ。
やれナンバガの次はガガガSPとな。なんだなんだ我々若者の「エモ」はどこにいったと。
そう言いたくなる気持ちもわか…………わか………………
わかりはしねえわ。
「エモ」なんて知ったこっちゃないが、あるいは僕はこれを「エモ」なんて言葉で片付けたくないがためブログを書いているようなところもあるんだけど、
まあ人が呼ぶところの「エモ」って、よく分からないけど心がわしづかみにされて、動けなくなるみたいなものだと思う。
じゃあこれもエモだよ。当然。
てなわけで、このコロナのどうしようもない夏を彩る曲を紹介するこのコーナー、折返しの第三回です。
第三回「ガガガSP-線香花火」
僕が音楽のブログを書き始めて、ライブハウスという文化を知ってから、音楽についての文章を読もうと思い、さまざまなブログを転々としていたときにこの名前を見つけた。
そのブログが一体どんなブログだったかは忘れたけれど、ブログの筆者と僕の音楽の好みが結構近くて、そんな筆者が敬愛しているのがガガガSPだったのは覚えている。
その時は、う~ん、結構歴の長いバンドなんだなあくらいにしか思っていなかったのだけど、しばらくたった夏の終わりの初秋のころ、YouTubeの「Reccomend for you」に突如出現したこの曲を、僕は再生したのだった。
再生したとたん、両頬を、夏のじりじりするような熱波が吹き抜けたような気がした。
ヘッドフォンのイヤーパッドを吹き飛ばすくらいの熱量。
夏の初めくらいに見た花火、近所のお祭りの屋台、デートで食べたソフトクリーム。
この全部が次々に早送りでフラッシュバックしているような気分になった。
と、まあ、こういう曲だと僕は思う。
あいも変わらずこういうロックに僕は目がない。
ジャカジャカのギター。ギュルンギュルンのベース。叩きつけるドラム。全身で歌うボーカル。
これらすべてがアツい。冬に聴くと夏が恋しく、夏に聴くと今この瞬間がたまらなく愛おしくなること請け負いである。
嗚呼 線香花火よ 当たり前の事しかない現実に
ふと僕の意識が飛ぶ程に
全てを照らし続けてくれないか。
大人になって青春時代を振り返るような歌詞だけれど、それを(多分大学時代はギリ青春にカウントできる、ギリ)青春と言われてしまう年齢真っただ中に聴くと、また一層掛け替えのなさが際立ってしまう。
「僕」の意識が飛ぶ程に、全てを照らし続けるくらいに、実際の線香花火は眩しくはない。
だけど、振り返ってみるとほのかな光の線香花火でさえ、今の「僕」にとっては気を失ってしまうくらいに眩しいものなのだろう。
嗚呼 線香花火よ この路地の向こうにいる
あの娘の顔も一緒に照らしてくれないか
この暑い夏の夜に
このフレーズから、歌詞カードと文面の間を決壊して出てきそうなほどのおびただしい熱量と、切なさを感じる。
我々はきっと、大人にならなくてはいけなくて、またなっていくんだと思う。
だからこそ、今が永遠に貴重なんだな、と思う。
あ~~~~
コロナが無かったら沢山旅行に行くつもりだったのにな~~~~
マジでふざけんなよ~~~~~~~
ぶうぇ~~~~~~~(ぶうぇ~~~~~~~)
P.S.
再録verを掲載しましたが、原版のほうが最高によい気もします。でも再録もいいな。いやどっちも最高。
次回の更新は8/20!
「コロナの夏の思い出を」今までのプレイリスト
https://www.youtube.com/playlist?list=PLuotCALdZaAAkySh8zwvV52R3brDsd336
ブログ全体はこっち
https://www.youtube.com/playlist?list=PLuotCALdZaAAcb9lM8EYxj8xQFlnp_a_V
おしまい