言いたいこと以外言わないソレ

言いたいこと以外のことを言わない文章の集まりです。

I wanna be なんとか【ハッピーエンドのイントロが聴こえる/TOKOTOKO(西沢さんP)×ぱなまん】

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あと二週間で、僕は20歳になってしまう。

 

20歳になればもう言い訳が効かなくなってくるようなことが増える気がして、何かのタイムアップに引っかかってしまうような気がして、でもそれが一体何なのかわからなくて、にっちもさっちも行かない気分だ。

 

歌詞にもあるように、今まで「曖昧」にしてきたことが折り重なってぬかるみを形成し、自分の足取りをもたつかせ息を切れさせる。多分そんなぬかるみはどこにも存在していなくて、実際僕は自由でだいたいのことが幸福に進んでいるのかもしれないけど、それに気付けなくなってしまっているこの現状をも内包して「ぬかるみ」。

 

 

昔何かの漫画で読んだんだけど(ジャガーンだったかな)「未来が見えない」よりも、「未来が見えてしまう」ことのほうがずいぶん絶望的だっていうフレーズがあって、それが今少しずつ身に沁みてわかってきたのかもしれない。

 

また四畳半神話大系という作品には、「可能性という言葉を無限定に使ってはいけない。我々という存在を規定するのは、我々が持つ不可能性である。」という言葉がある。これも首肯するばかりだ。

主人公の師匠(?)である樋口清太郎は、どうあがいてもバラ色のキャンパスライフを送れず絶望する主人公にむかって、たしかに『可能性』という言葉が存在することを認めたうえで、「君は宇宙飛行士になれたか?バニーガールになれたか?」と訊き、上の格言を主人公に送る。

「バラ色のキャンパスライフなど君が送れるはずがないから、どっしりかまえていなさい」などと添えて。

 

 

最近は将来について漠然とした不安に思いを馳せている。解決策を講じるわけでもなく、ただ頭の中で絡まったイヤホンを解くシミュレーションだけをしている。

 

 

「このままでいいのか」という身を焼くような謎の焦燥感と、「今までもそうだったしこれからもできない」というまとわりつくような劣等感に苛まれたまま、僕は20歳を迎えようとしているのである。