言いたいこと以外言わないソレ

言いたいこと以外のことを言わない文章の集まりです。

人格というか将来というか

爬虫類が脱皮する動画と、じゃがいもでカリカリのポテトフライを作っている動画を見ているだけで、貴重な休日の午前が終わった。なんと悲しきことだろうか。

 

どうせ何もしない日なのだとすれば、とりあえず文章でも書いてみるか、と思い、はてなブログを立ち上げた。

BGMが欲しくなって、UNISON SQUARE GARDENの「桜のあと(all quatets lead to the?)」をサブモニタで流し始める(副題の英語の部分まで書いているのがオタクすぎる)。

 

UNISON SQUARE GARDENと俺の出会いは2013年ごろに遡る。

 

当時、小学生ながらにニコ厨(死語)だった俺は、一日に摂取する情報のほとんどをニコニコ動画に依拠していた。実況界の三葉虫やニコラップ、そして、ネタい手界隈にうつつを抜かしていたあの頃。

特に理不尽・シュール系の替え歌投稿者に薫陶を受けていた俺は、ふに(妹)さんや…っておい、実際に俺が言われた悪口だけで歌ってみたシリーズも、名瀬歌汰さんの動画も、全部消えてるじゃねーか。

当時の記憶を辿るためにニコニコを久々に巡回してたんだけど、思い出の投稿者たちほとんど行方を眩ませている…。え、マジ?recogさんは生きてるかな?弟の姉は?え、たぴおかは?電池切れは?大盛り合唱はどう?え、

 

じゃなくて。

そんな投稿者のうち、ふに(妹)さんに並んで最も影響を受けたのが、アルティメット・ハイさんである。

 

語感だけで生きる男、などと言われるほど、聴き心地の良い歌詞に内包される、意味不明・理不尽な文字列。

 

「自力で動ける毒ちゃんこ ヒロ君 ハルちゃん ペタジーニ」(独リンボー怒りのエンヴィー)

 

「誰もいない最終バス 一番後ろの席に座る奴は 血祭りに上げる

 窓に残される相合傘には 『歌丸』の二文字」(しっくりこないので不完全燃焼歌った)

 

「あの交差点で もし老婆が群れを作って 渋谷マルキュー前埋めりゃ 年に一度の秋の産卵日」(ハイパーPONPONPONタイム)

 

文字起こししてもちゃんと面白いな。凄い。

 

彼の曲を、ニコニコの鯖を圧迫するほどAndroidタブレット端末で聴き腐っていたのだが、彼が歌った「オリオンをなぞらずんば虎児を得ず」という歌ってみたに、ある日遭遇してしまうのだ。

 

キダタローをどうかしたような 顔してんなお前の姉ちゃんは

 すいませんすいません 滅相ないです」

 

唐突な全然意味不明の歌詞。しかし妙に聴き心地の良い歌声と――そしてなんだこのメロディ。ずっと聴いてたいな。

 

「三次会の店で出会った女 あだ名でもし もし 呼べるのなら 少し楽しいんだ

 ああ 『モモタロウデモタオセナイオニ』」

 

絶対こんな歌詞じゃないしな、原曲。

聴くか。

 

――というのが、UNISON SQUARE GARDENと俺の出会いである。

なんとも鮮やかでない出会い方であるが、自分のコンテクストみたいなものを全部内包している出会い方な気もして、むしろこれも悪くないとすら思える。

 

オリオンをなぞるを聴いてから、好きなアーティストとしてキチンと自分の中に刻まれたUNISON SQUARE GARDENであるが、その後シュガーソングとビターステップでスマッシュヒットを飛ばし、中学生のお小遣いでアルバムDr.Izzyを購入。高校一年生になり、そこからどんどんUNISON SQUARE GARDENにハマっていく。

 

気付けば俺は21歳8ヵ月。もうあの日の俺から10年たった。

あの頃この曲から受け取って、未来に向かって投げかけていたワクワクは、メロディラインの中に閉じ込められてしまったみたいだ。

 

 

文章書きながらニコ動巡回してたら、もう一時間半くらい経ってた。マジかよ。

 

 

なんつってる間に13時ですよ(笑)あ~あ、成人男性の辛いとこね、これ。

 

(涙を流している)